「子どもが全然本を読まないの。どうして?」
「どうやったら本好きになるの?」
その答えの一つが、
「本物の本(良書)を与える。」
ということです。
例えば、
『ピーマンが大嫌いな子どもが、農家の方の畑にお邪魔して、採れたての新鮮なピーマンをいただいたら、「おいしい」と言ってパクパク食べた。』
というような話がよくありますが、これはどういうことかと言いますと、「本物のピーマン」を食べたことで、ピーマン本来の持つ本当のおいしさを子どもが知ったからです。
読書や本も、同じです。
何事も「本物」には力があります。
では、世の中にあふれかえっている膨大な数の本の中からどうやって子どもが手にするのにふさわしい「本物の本」を見つければよいのでしょうか?
私がいつも本選びのポイントにしている項目を僭越ながら以下に簡単にまとめてみました。↓
●「本物の本」の見つけ方
【5つのポイント】
①昔話や民話は何百年も読まれてきた、いわば究極のベストセラーなので本物の本である可能性が高い(ただし、挿し絵がアニメ風でないもの。妙な解釈やアレンジが加えられていないもの。)
②子どもに真摯に向き合っているもの(子どもの心を無視して、そのうしろにいる親のウケを意識して書かれているものはダメ)
③文学的であるもの(ストーリーがしっかりしている。抽象的な作品であれば、想像力をかき立てられる何かがあるか。)
④字の多い少ないに関わらず、大人が読んでも読みごたえがあるもの。
⑤「しつけにぴったり」「頭が良くなる」「感動する」「涙が止まらない」「子どもが爆笑」などの、キャッチフレーズで売られている本は要注意。
以上のポイントをヒントに探していただけると、「本物の本」が見つかりやすくなるかと思います。
私は、本嫌い・読書嫌いな子というのは、実際にはほとんどいないんじゃないかな、と思うのです。
まだその子たちがたまたま「本物の本」に出会っていないだけで、その最初の運命的な一冊に子どもたちが出会えた瞬間を想像するとワクワクしてきませんか?
本選びの参考になるブックリストについてはこちらに載せています。↓