【今日のおすすめ絵本】(対象…小学校中学年から大人まで)
『クリスマスをめぐる7つのふしぎ The Seven Wonders of Christmas』
斉藤洋 作
森田みちよ 絵
理論社
今回はちょっとひと味違った新感覚のクリスマス絵本をご紹介…。
◆ひとつめのふしぎ
「サンタクロースはパパ?」
◆ふたつめのふしぎ
「カリカリ山のクリスマスの木」
◆3つめのふしぎ
「サンタクロースはひとりなの?」
◆4つめのふしぎ
「トナカイたちはふつうのトナカイ?」
◆5つめのふしぎ
「クッカルッカの高いえんとつ」
◆6つめのふしぎ
「クリスマスのゆうれい」
◆7つめのふしぎ
「メリー・クリスマス、サンタクロースさん!」
以上の7つのふしぎなお話
(あらすじ)
サンタクロースの存在を疑う男の子の元に、警察官であるパパの同僚の男性が、訪ねてきます。
今日はクリスマス・イブなのに、パパは夜勤です。
それで、パパが代わりに同僚の男性に家の様子を見てきてくれるよう、頼んだのです。
サンタクロースの存在を疑う男の子に、パパの同僚の警察官は、クリスマスをめぐる7つのふしぎなお話をします。
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どことなく謎解きのような、推理本のような雰囲気の、一風変わったクリスマス絵本です。
そして、読み進めるにつれ、あれ?あれれ?これは……!
と、良い意味で温かい鳥肌が立ちます。
ゾクゾクする鳥肌ではなく、心温まる鳥肌です。
「クリスマスのゆうれい」は、ディケンズのクリスマスキャロルを思い出します。
他にも何かで、クリスマスとゆうれいという組み合わせを見たことがあるような気がするのですが、クリスマスってゆうれいと関係が深いんでしょうかね?
外国絵本の翻訳本のような雰囲気の装丁ですが、作者は斉藤洋さん、挿絵は森田みちよさん、どちらも日本の方です。
小学生の頃、斉藤洋さんの「白狐魔記」シリーズにものすごくハマっていましたが、斉藤さんは、こういう推理っぽいというか、どんでん返しというか、「そういうことだったんだ!」という、読者を楽しませる手法が本当にお上手です。
大人の方にもぜひこの推理小説のようなスカッとする感覚を楽しんでいただきたい一冊です。