【今日のおすすめ絵本】(対象…?)
『すうがく博物誌・上』
森毅 著
安野光雅 画
童話屋
数学者はよく、「こうなることは明らか」などと言う。
実際のところは、そうしたものはたいてい、わかってしまうと明らかだが、わからない間は少しも明らかでない。
わかった人には易しいことだが、易しすぎて明らかなものほど、わかりにくいものだ。
それぐらいなら、いろいろと計算したりしてやっとわかる、難しいことのほうが、ずっとわかりよい。
(【明らか】の項より本文ママ)
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数学者の森毅さんが[あ]〜[こ]までで始まる数学に関係した言葉について解説(?)し、その一つ一つに安野光雅さんが挿絵をつけた本です。
一つの言葉につき、1ページの解説になっているのですが、まるで美しい詩集のよう。
文章は数学的であると思いきや、急にロマンティックになったり、哲学的になったり、クスッと笑えるユーモアがそこらじゅうに散りばめられていたり…と、作者のお二人の激しい情熱が本からこぼれ出ています。
まだまだ、語りたりない!もっともっと数学についてしゃべりたい!と本が騒いでいるようにすら見えます。
[あ]の項目にはさりげなく挿絵を担当されている【安野光雅】の文字が…笑
どんなことが書かれているかは、読んでからのお楽しみです。
次回「下巻」に続きます⬇︎
*現在は上巻・下巻が一冊にまとまって、新装版になっているようです⬇︎
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