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〜絵本講師oicchimouseの絵本と本と子育ての小部屋〜

赤ちゃんにわらべ歌はなぜ必要?絵本の前にわらべ歌が必要なワケ

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【新生児期の赤ちゃん】

 

本屋さんに行くと、たくさんのファーストブック向けの赤ちゃん絵本が出ています。

 

 

絵本や読み聞かせの情報があふれかえっていたり、ファーストブックをプレゼントしてくれる自治体も増えているということもあり、ついついファーストブックの読み聞かせを焦ってしまいそうになります。

 

 

思ったような反応が返ってこなくて戸惑ってしまう、という声もよく聞きます。

 

 

しかし、実は、新生児はまだ内容を理解して喜んでいるというわけではないのです。

どちらかというと、「なんとなく心地が良い」と感じている、と言ったほうが正しいかもしれません。

 

 

「快」か「不快」かのざっくりとした2択なのです。

 

 

優しげな声が聞こえて=快

お腹が空いて=不快

 

 

といった感じです。

 

 

個人差はありますが、生後2ヶ月〜4ヶ月頃までに見られる笑顔は「反射」で、それ以降に現れる笑顔が、感情をともなった笑顔なのだそうです。

 

 

ですから、絵本を読んだときの反応が微妙でも何ら不思議なことではないのです。

 

 

私も出産直後、里帰りしていた実家の和室で、泣く子どもを丑三つ時の真っ暗な中であやしていたのですが、そのときに泣いていた子どもがふいに、お仏壇のほうを見て、にやりと笑ったのです。可愛さと恐怖が混ざり合うという複雑な体験でした。

 

これが「反射」でなかったら、腰を抜かしているところです。

 

 

【言葉への信頼感と言葉の幼芽を汲み取る力】

 

ですから、この時期は必ずしも絵本の読み聞かせにこだわる必要はありません。

まずは、絵本を楽しむための土台となる「言葉への信頼感」を育むことが大切なのです。

(絵本は新生児期から楽しめるものですが、本格的に楽しめるようになってくる1歳半頃からでも充分です。)

 

 

そして、少し抽象的な表現にはなってしまいますが、「言葉への信頼感」を育むと同時に、目の前の相手の「まだ言葉になっていないが確かに存在する気持ち=言葉の幼芽」を汲み取る力を養うことも大切だと思います。

 

 

近年、大人も子どもも、この、「言葉の幼芽」を汲み取る力が乏しいため、揉め事やトラブルに発展しているケースが多く見受けられるように感じます。

 

 

 子どもの学校に最近、中国から転校生が来て、その子は全く日本語が分からず、先生も中国語が話せないので、その子が辛くて泣いてしまったそうなのですが、あるクラスメイトが(この子も中国語は話せません)根気強く身振り手振りでコミュニケーションを続けた結果、現在も二人の間に言葉はありませんが、とても仲の良いお友達になって毎日元気に遊べているそうです。

 

 

この二人は、「伝えたい、理解したい」という強い想いから、言葉は分からなくてもいわゆる「言葉の幼芽」をお互いに汲み取ることで仲良くなることができたのです。

 

 

大人と赤ちゃんの関係にも、同じことが言えるのではないでしょうか。

 

 

わらべ歌は、「言葉に対する信頼感」を育むと同時に、こういった「言葉の幼芽を汲み取る力」を育てる上でも、非常に心強い助っ人なのです。

 

 

【わらべ歌の歴史や背景】



わらべ歌の中には、平安時代の梁塵秘抄の中の一部が原形のものがあったり、文字が書けなかった昔の大人が自分たちの苦しみを歌の中にこっそり隠したものもあったり、歳時歌として歌われていたものが意味を成さなくなり、子どもにお下がりのような形で歌われるようになったものもあったりと、その発生も様々です。

 

 

大人や子守りが子どもをあやすために歌ったものや、子どもたちが遊びの中で歌うもの、それから若い女性をからかうためのわらべうた(←これは大変失礼な歌で、さすがに現在は消滅しています)など、歌われるシチュエーションも様々だったようです。

 

 

今も意味が何となくわかるようなものもあれば、伝承の途中に聞き間違いなどにより言葉が入れ替わり意味不明になったものなど、時代とともに少しずつかたちを変えてきたわらべ歌ですが、その背景や成立が決して明るいものばかりではなかったにしろ、現在まで引き継がれ、日常の中でまだなんとか生きているわらべ歌には、すでに原曲が持つ言葉の本来の意味は消え、その言葉には人と人を繋げるための新たな命が吹き込まれているような気がします。

 

 

【まとめ】

 

絵本の読み聞かせをするときにお母さんが見ているのは絵本に書かれた文字ですが、わらべ歌を歌うときにお母さんが見ているのは赤ちゃんの顔です。

 

絵本の読み聞かせは大切ですが、生まれたばかりの赤ちゃんにとっては、まずお母さんの顔を見て、お母さんの声を聞いて、心地よさを感じることが何よりも大切です。

そして、そのための頼もしい助っ人となってくれるのが、わらべ歌や子守唄です。

もし、「私には無理かも…」と思っても、赤ちゃんと二人きりの時でいいので、少しだけ勇気を出して歌ってみてください。

 

 

わらべ歌を歌うことで、赤ちゃんは言葉への信頼感を育み、お母さんとの愛着形成を深めていきます。

 

 

焦らず、赤ちゃんのペースに合わせて、今しか味わえない特別な親子の時間を楽しんでくださいね。

 

【初心者向けわらべ歌の紹介と練習】

 

絵本相談にきてくださる皆さまに聞くと、わらべ歌や子守歌を知らない、思い出せない、恥ずかしい、という方が多かったので、「わらべうた」のoicchimouse特製オリジナル練習用動画を作ってみました。プロではないので下手ですが、YouTubeに上げておりますので、もしよろしければお使いください。

⬇︎

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