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【今日のおすすめの本】(対象…高学年から)
『穴HOLES』
ルイス・サッカー 作
幸田敦子 訳
講談社
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時はむかし。
少年エリャ・イェルナッツは、15の歳に、マイラ・メンケという頭が植木鉢のように空っぽの美少女に恋をします。
マイラは、14歳。マイラの父は娘を15歳で嫁に行かせようと決めていました。
エリャは、マイラの父に婿にしてくれるよう頼みに行きますが、ここで、57歳のイーゴリというもう一人の婿候補の男が現れます。
イーゴリはマイラを嫁にくれたら大きな豚をやる、と申し出たため、マイラの父は、そちらに気持ちが傾いてしまいます。
ピンチになったエリャは、仲の良いエジプト人のばあさんに相談に行くことにしました。
ばあさんは、エリャに豚の赤ちゃんを一頭渡し、
「マイラの15歳の誕生日まで、この子豚を山のてっぺんの小川まで毎日かついでいき、唄を歌ってやりながら小川の水を飲ませればイーゴリの豚より大きな豚になる」
と教えてくれます。
豚を受け取ったエリャは、
「マイラの父に大きくなった豚をやったあとは、今度はあたしを山にかついで行って、唄を歌いながら同じ小川の水を飲ませてほしい」
というばあさんの願いを叶えると約束します。
『約束を忘れたら、あんたも、それからあんたの子孫も、未来永劫、悪運に見舞われることになるからね』
という、呪い付きで……。
ところが最後の最後で気を抜いてしまったエリャ。
ばあさんとの約束を破ったエリャとその子孫たちは呪われた一族となってしまったのです……。
そして、このお話の本来の主人公スタンリー・イェルナッツは、ひいひいじいさんにかけられた呪いのせいなのか、今、無実の罪で少年たちの矯正キャンプに放り込まれ、かつて湖だった干からびた不毛の大地で毎日、謎の「穴」を掘らされている…。
矯正キャンプの子どもたちが、ひたすら「穴」を掘らされている本当の理由とは……?
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1999年に、ニューベリー賞受賞の本作。
児童書とYAの中間くらいの本ですが、本屋さんでは一般書の棚に置かれていることもあるそうです。
昔々の物語と現代の物語が交互に語られ、その中で網の目のように張り巡らされた伏線が、徐々に一本の鎖に集約されていく様子は圧巻の美しさ。
それはまるで《物語》で編み上げられた精巧な建造物のようです。
しかし、決して優れたシナリオのみに全てを委ねている訳ではなく、その根っこの部分は古典児童文学において作家たちがずっと繰り返し描き続けてきた「普遍的な真実」で満たされています。
期待が膨らむ魅力的な表紙は出久根育さん、巻末解説は森絵都さんが担当されています。
森 絵都さん、川上弘美さん、今江祥智さんら、そうそうたる作家の皆さんが絶賛、「神業」とまでおっしゃる本作品。
現代人の心の中にある「穴」を埋めてくれる何かがきっと見つかるはずです。
この夏、体の中から力が湧いてくるような特別な読書体験をしたい方に…。
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