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- はじめに
- ①『しろいうさぎとくろいうさぎ』
- ②『ホイホイとフムフム たいへんなさんぽ』
- ③『ペトラ』
- ④『ふたりはともだち』『ふたりはいっしょ』『ふたりはいつも』『ふたりはきょうも』
- ⑤『Michi』
こんにちは〜。
ちょっと、分類がめちゃくちゃになってしまっていたブログのカテゴリーを大掃除して、グローバルナビゲーションやら何やらもリニューアルしてみたoicchimouseです。
はじめに
もうすぐ、バレンタインデーですね〜。わが家ではもはやバレンタインというと、「子どもとクッキーを作って、あとは、ちょっとお高いチョコレートをみんなで食べまくる日」となっていますが・・・。
みなさんはどんなバレンタインを過ごされますか?
たまには『愛を感じる絵本』で、さまざまな「愛」のかたちについて考えてみるのも素敵ですよ〜。
バレンタインデーのチョコレートに添えるプレゼントとしても、おすすめです。
ではでは、早速いってみましょう!
①『しろいうさぎとくろいうさぎ』
ガース・ウイリアムズ ぶん・え
まつおかきょうこ やく
福音館書店
言わずと知れたガース・ウイリアムズの名作『しろいうさぎとくろいうさぎ』
広い森の中に住む2匹のうさぎが、夫婦になるまでのお話です。
結婚するご夫婦へのプレゼントとしても定番の絵本ですが、改めて読み返すと、非常にシンプルでありながらも、共に暮らしていくために本当に必要なことが書かれている気がします。
くるくると変化する2匹のうさぎの豊かな表情にも注目です。
②『ホイホイとフムフム たいへんなさんぽ』
マージョリー・ワインマン・シャーマット 文
バーバラ・クーニー 絵
福本友美子 訳
ほるぷ出版
友達歴5年の、ホイホイとフムフムのお話です。
オポッサムのホイホイは、いままで一度も散歩をしたことがない究極のインドア派であるフムフムを散歩に誘います。
ホイホイが「フムフムは いつも いえに いるよね。もっといい くうきを すわなきゃ。からだじゅうに ちが めぐるのを かんじてごらん」と言うと、フムフムは、「べつに かんじなくてもいいよ。そんなこと しなくたって きもちが いいもの」と答えます。
結局、フムフムは、渋りながらも散歩を承諾しますが、その前にちょっとひと休みしようと提案します。
フムフムはお茶を入れ、二人は椅子に足を伸ばして窓から外を眺めます。
「これぞ 人生だね」とフムフムが言うと、「これぞ あしが つる」とホイホイは答えます。
ひと休みを終えた二人はやっと散歩に出かけるのですが…。
「たいへんなさんぽ」の始まりです。
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*
*
好みのまるで違う二人は、お互いの勧めることを渋りながらも一緒にやっていく中で、視界が広がり、それぞれ新しい世界を発見します。ラストは少し落語のような感じの落ちです。
散歩の途中、いい空気に慣れていないフムフムは、くたびれます。
草の上に寝転び、ホイホイに「もしも いやじゃなかったら、おなかを さすって もらえないかな?そうすると きもちが よくなるんだけど」と頼みます。
おなかをさすってくれたホイホイに、フムフムは、「ぼくたち もう 5ねんも まえから ともだちだけど、こんなこと たのんだの はじめてだね」と言うのですが、この場面から、今まで少し冷めた感じで散歩に付き合っていたフムフムの様子がだんだんと変わってきます。
『しろいうさぎとくろいうさぎ』のキラキラした時期を終え、「たいへんなさんぽ」が始まる結婚5年目などにおすすめの一冊です。
③『ペトラ』
マリア・ニルソン・トーレ 作
ヘレンハルメ美穂 訳
クレヨンハウス
「1000こ あるはずの もようが ひとつ たりません!ブチが いなくなっています!ペトラは、ブチの いた ところに てを あててみました。むねが どきどき しています。」(本文ママ)
ペトラは体にたくさんのブチ模様がある動物です。ペトラが朝目覚めると、体の「ブチ」が一つ足りません。外の自由な世界に憧れるブチと、ブチを体に戻したいペトラ。
「ずっと いっしょに いたかったら、 いきたい ところに いかせて あげて。きっと もどって くれるから。それが ほんとうの だいすきってこと。」
という、本文中の言葉は、お友達関係、恋愛関係、親子関係、など、さまざまなシチュエーションに当てはまります。
「本当の大好き」とは何か?について気づかせてくれる、ちょっと個性的で可愛いらしい絵本です。
④『ふたりはともだち』『ふたりはいっしょ』『ふたりはいつも』『ふたりはきょうも』
アーノルド・ローベル 作
三木卓 訳
文化出版局
がまくんとかえるくんの素朴であたたかな日常が、ユーモラスに描き出された名作。
のちにローベルは同性愛者であることを告白しており、この絵本のがまくんとかえるくんの関係性についても長女のエイドリアンが言及しています。
ですが、読者がこの絵本を読んだときに感じるのは性別、愛情、友情などのカテゴライズされた「何か」ではなく、ただこの二人が「仲良し」であるということ。それもただの仲良しではなく、読者の誰もが羨ましくなるような「理想的な仲良し」です。
がまくんとかえるくんの間にある「相手を心から信頼し大切に思う気持ち」は、どのカテゴリーにも属する必要のないものなのです。
人生で遭遇する問題の大抵のことの答えが書かれているこの「がまくんとかえるくんシリーズ」。バレンタインデーに読むと、また違った味わいがあるのではないでしょうか?
⑤『Michi』
junaida 作
福音館書店
表紙は「michi」、裏表紙は「みち」になっています。
男の子が表紙側から道を歩いていき、女の子が裏表紙側から道を歩いていきます。
ちょうど本の真ん中のページで二人は出会います。
表も裏も、一番初めのページは、鍵穴付きのドアノブです。
これから素敵なことが起こりますよ、と言わんばかりの心躍る鍵穴をガチャリと開けて、男の子も女の子もそれぞれの出発地点から道を進んでいきます。
汽車の道、本の道、木の道、滝の道、海底の道、音楽の道…。
道はどの道も美しく、夢と素敵な幻想に溢れていて、わくわくとした冒険心をかき立てられます。
ページごとに道は違うのですが、全ての道はうまい具合につながっています。
出会うべき人と出会うための道は最初から決まっているのです。
相手は向こうから歩いてくる。
こちらは向こうへと歩いていく。
出会いというものは、人知の及ばない高い領域から眺めるときっとこんな風に見えるんだなぁ、と不思議にロマンチックな気分になります。
生まれたとき、こども時代、青年期、壮年期、老年期…
それぞれの道は全てうまい具合につながっていて、私たちは日々、出会うべき人達のもとへ、お互いに歩いていっているのですね。
バレンタインデーのプレゼントとしてもおすすめです。
今回は『愛を感じる絵本』をoicchimouse目線で選んでみましたが、いかがでしたでしょうか?
こうしてみると、愛のかたちも概念も本当に様々ですね。
みなさま、ぜひ楽しいバレンタインをお過ごしください〜。