【今日のおすすめの本】(対象…大人)
『蝸牛考』
柳田国男 著
岩波書店
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先日のインスタライブでご紹介した柳田国男の『蝸牛考』です。
方言が、京都を中心として日本列島に波紋を描くように分布している(方言周圏論)ことについて、かたつむり(蝸牛)の呼び方の地域ごとの調査結果から論じている名著です。
表紙の絵をご覧になっていただくと分かるように、円の一番外側の地域では、カタツムリのことをナメクジと、呼んでいます。
ここで、疑問がわいてくるのが、
「では、ナメクジはなんと呼ばれていたのか?」
という謎ですが、カタツムリもナメクジも両方区別なく「ナメクジ」と呼ばれている地域もあれば、不便を感じて、カタツムリの方を「ツウノアルナメクジ」と呼んでいる地域もあったり、また、別の地域では、ナメクジの方を「ハダカナメクジ」と呼んで区別しているのだとか…。
「ハダカナメクジ」という呼び名がなんだか、ハダカデバネズミを彷彿とさせますね。
ほかにも、カエツムリ、カタカタ、デェロデェロ、ヘビタマ、メェメェ、モイモイなどなど、見ているだけでわくわくしてくる呼び名がたくさんあります。
みなさんのお住まいの地域では、カタツムリをなんと呼んでいますか?
知られざる方言の奥深い世界をご堪能ください。
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