『はじめてのおつかい』 こども日記4 うさみ・うさ
今日、はじめて1人でおつかいに行きました。
バッグを持って行きました。
行くとちゅう、おうだん歩道で、ようちえんじの親子を見かけました。
子どもが、
「あのバッグをもってるおねえさん、まいご?」
と聞きました。
「こら、しつれいでしょ」
親は子をしかりました。
私ははずかしくなって、顔を赤くしました。
その親子も私も駅前のスーパーへ向かっていきました。
スーパーへつくと、まずサイダーを買いました。
かき氷にサイダーをちょっとだけかけて食べると、とてもおいしいからです。
つぎに、かき氷のシロップを買おうと思いました。
だが、シロップ売り場が見つからない。
お店の店員のおじいさんにたずねると、おじいさんは、若い人に聞いてくれました。
若い人は私を店員用のエレベーターにのせてくれました。
いい気持ちでした。
店員用にのれることなんてめったにない。
のれるだけでうれしい。
エレベーターからおりると、売り場はすぐに見つかりました。
私はお母さんにたのまれていたメロンとイチゴのシロップ、おまけに、たのまれていなかったけど、いつも買ってもらえない「みぞれ味」のシロップをもう一本かってに買いました。
そのままレジにならびました。
レジでは機械にお金を入れます。
いつもお母さんがやっているのを見ていたから上手に使えました。
お会計がおわってから、気がつきました。
まだおかしを買っていない。
私はおかしを見るため、また売り場にもどりました。
今度はふつうのエレベーターでしたが、他のお客さんともいっしょになりました。
うちの親と同じくらいのおばさんでした。
「わたし、1人?小さいのにえらいねぇ。」
おばさんは言いました。
「はい。ありがとうございます。」
と、私。
「今、いくつ?小学生?」
「8さいの、小学3年生です。」
おばさんは、
(あれ?思ったより大きいな)
と言いたげな顔をして、私をながめました。
「エレベーター、先に出ていいよ。」
おばさんは言ってくれました。
「お言葉にあまえて。」
私は先に、エレベーターを出ました。
それから、いそいでおかしを買うと、レジにならびました。
さっきとはちがうところにしました。
なぜなら、「また来た」と変に思われるとはずかしいからです。
お会計がおわると、私は家に帰りました。
にもつが、「行き」よりも重くてたいへんでした。
家につくと、
「あれ?私がたのんだぶんよりずいぶんたくさん買ってきたね。」
お母さんが笑いました。
ちょっとドキドキして楽しかったです。
また行きたい。
もし、お母さんがゆるしてくれるのなら。
【うさみ・うさの愛読書】