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『かきねのむこうはアフリカ』

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【今日のおすすめ絵本】(対象…小学校低学年から大人まで)

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『かきねのむこうはアフリカ』

文…バルト・ムイヤールト

絵…アンナ・ヘグルンド

訳…佐伯愛子

ほるぷ出版

 

 

(あらすじ)

 

同じような家が何軒も並ぶ通りに住む「ぼく」。

 

どこの家もみんな同じようなつくりをしている。

庭があって、テラスの小さな階段を下りて芝生をよこぎると物置があって、その向こうは菜園になっている。

みんな同じ庭。

 

 

「ぼく」の家のおとなりに住むきれいな茶色の肌をした女の人「デジレーさん」は、変わった言葉を話し、庭の草ははやしっぱなし、雨が降ってもおかまいなし。

 

 

ある雨の日、デジレーさんは物置を壊しはじめた。

近所の人たちはルール違反だと怒っているが……。

 

 

 

そしてまた雨の日、

 

かきねのむこうでデジレーさんが作っていたのは「アフリカ」だった。

ここに住むみんなとは違う文化や価値観の中で生きてきたデジレーさん。

 

彼女の一見不可解な行動を、「自分達と同じようにしていない」と言って認めない人たちと、「一体何をしているんだろう、どんな人なんだろう」と、健全な好奇心を持って垣根のこちら側から見守る「ぼく」。

 

 

この垣根は「文化の壁」を象徴しているのかもしれません。

 

そして、たくさん並んでいる全く同じつくりの家々は同じ価値観の人々を表しているのかもしれません。

 

 

 

物語の序盤の挿絵では、不慣れな異国にきて少し心細そうな表情のデジレーさん。

 

しかし後半に近づくにつれ、自分の根っこであるアフリカの空気を心の中にしっかりと抱きつつ、今住んでいるこの土地で元気に楽しく生きていこう、という覚悟が表れているような晴れやかな表情に変化していきます。

 

 

 

このお話の中では、〈アフリカ出身の女性を通しての異文化との出会い〉が描かれていますが、同じ国の人同士であっても人間が2人以上いれば、そこには必ず多かれ少なかれ異文化や価値観の違いが存在します。

 

むやみやたらに、ただ垣根の周りから文句を言ったり騒いだりするのではなく、はじめは垣根のこちら側からゆっくりと見守り、健全な好奇心を持って徐々に垣根を越えていければいいですね。

 

こちらの絵本、実は表見返しと裏見返しにちょっとした工夫がしてあります。

 

お話を全部読み終えた後で一度絵本を閉じ、改めて、「表見返し→裏見返し」の順に見比べてみてください。

 

きっと楽しい発見がありますよ。

 

 

 

 

こちらもoicchimouseが全力で推したいおすすめです。しんぞうとひげが主役の世にも奇妙なアフリカ民話。面白いですよ↓

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