『うさぎとかめごっこ』 こども日記5 うさみ・うさ
今日、わたしは公園に行きました。
だいたい、土曜日はいつも公園に行っています。
前回だってそうでした。
たまにはちがうところも行きたいと思います。
しかし、わたしはこの公園が気に入っています。
広いし、カフェや、遊具、売店などがあって気がきいてるし、何より、近くて楽しいからです。
というわけで、わたしは今日も公園に行きました。今日はお父さんと2人で行きました。
公園につくと、わたしたちは、おにごっこやかけっこなどで遊びました。なわとびもしました。遊具でも遊びましたが、「おにごっこやかけっこのほうが楽しかった」と思いました。
キャッチボールなども、とてもよかったと思います。
でも、しばらくすると、する遊びがなくなりました。どれももうやったのです。
おにごっこなど、もう数回やったし、かけっこも足が疲れてもうできません。
そこで、うさぎとかめごっこをすることにしました。
おとうさんは「かめがいい。」と言ったので、かめになりました。
わたしは、あまったうさぎになりました。
さあ、かけっこがはじまります。
父ガメはゆっくり歩きました。
うさみウサギはできるだけはやく走りました。
しばらくして、父ガメがころびました。
わたしは、「かめだからころんだのかな。」と思って、いねむりするふりをしました。
しかし、かめが「うさみー!うさみー!まってー!」と、さけびましたので、たくさんの人がふりむきました。
わたしは、おとうさんの〈おしばい〉がとてもはずかしくなりました。
そして、お父さんの方へ行くと、お父さんは手をケガしていました。
「帰ろう。しぬ気でうんてんするよ。いのちをかけなきゃ。」
お父さんは言いました。
わたしは、「『ことだま』になるよ。」と、ちゅういしました。
お父さんはいつも「しぬ」や「いのち」という言葉をかんたんにつかうし、ネガティブな時があるのです。
するとお父さんは、「あ、そうだな。このくらいのケガ、何でもないさ。」とかっこつけて言いました。
わたしはおかしくなって、わらいました。
わたしは家に帰り、おふろに入りました。
おふろの中で、わたしは思い出してわらいました。
「お父さんてば、かめみたいにゆっくりなのにころんじゃって。」
わたしは小声でひとりごとを言いました。