oicchimouseのおいっち・にー・さん・しー

oicchimouseの森の図書館員がめくるめく絵本の世界をご案内いたします。お子さまも大人の方もどうぞひと休みしていってくださいな。

この絵本に触れた瞬間からあなたはもう物語の中にいる『きんぎょ』

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【今日のおすすめ絵本】(対象…低学年〜大人)

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『きんぎょ』

ユ・テウン 作

木坂涼 訳

セーラー出版

 

 

 

こちらの「きんぎょ」という絵本は、図書館が舞台のお話です。

 

 

 

主人公のジェジェのおじいさんは、森の奥の古い図書館で働いています。

 

 

 

ある日、ジェジェは、ジェジェの金魚を連れて、おじいさんと図書館へ行くのですが、図書館をあちこち見てまわっているうちに図書館の床で眠ってしまいます。

 

 

 

目が覚めるとあたりは真っ暗になっていて、怖くなったジェジェは、月明かりの窓の下で、きんぎょに本を読み聞かせはじめました。

 

 

 

ところがいつの間にかきんぎょはいなくなり、金魚鉢は空っぽです。

 

 


ジェジェは、慌ててきんぎょを探し、ちらっと本棚の上のほうにきんぎょのしっぽがみえたので、あとを追いかけたのですが…。





* 


非常に幻想的な世界観で、不思議な魅力のある絵本です。

 

白黒のみの絵の中で、本ときんぎょだけが赤で描かれていて、そのコントラストは両者が異世界への入り口であることをより一層強調しています。

 

装丁も個性的で、赤いカバーは、金魚の部分だけが切り抜かれたようなデザインになっています。

 

手に触れたその瞬間からお話が始まっているような、吸い込まれていくような、不思議な感覚。

 

人が読書し、お話の世界へ没入していく瞬間の、あのなんとも言えない独特の感覚を体現したかのような絵本です。

 

みなさんもどこかで『きんぎょ』を見つけたらぜひ、ついて行ってみてください。

 

 

 

 

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